介護士の仕事内容として求められる医療技術

昨今の日本の高齢化に伴い、特別養護老人ホーム等の介護施設では、介護度の高い利用者が増えています。
それに伴い看護師だけでなく介護士も医療技術のひとつである喀痰吸引を行う必要が出てきました。
介護士も研修等を受けることで喀痰吸引が実施可能になり、仕事内容はより複雑になっています。
喀痰吸引は医療処置であるため、確かな技術と知識が必要です。
吸引時間が長くなってしまうことで、酸素化が悪くなることもあります。
また口腔内をチューブによって刺激することで、嘔吐を誘発し、場合によっては誤嚥性肺炎につながるリスクもあるのです。
しかし特別養護老人ホームやショートステイの施設では、重宝される技術です。
高齢で肺炎等になると喀痰が増え、身体機能の低下によって本人による喀痰喀出が困難な場合もあります。
また寝たきりの方も喀痰喀出が難しい場合が多く、胃瘻による栄養注入後には身体に水分がいきわたることによって、分泌物も増え、喀痰が増える傾向にあります。
介護士が喀痰吸引を行うことができれば、わざわざ看護師を呼びにいかなくてもよいため、利用者を待たさなくてすみます。
吸引が遅れることによる呼吸状態の悪化を防ぐことができるのです。
また忙しい現場では頼みごとをすることも時間のロスにつながります。
頼むことを忘れたり、頼まれた方が実行するのを忘れたりすることもないとは言えません。
そういったトラブルを減らすことができるのもメリットのひとつです。

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